コロナ禍と懇親会

コロナ禍によって、対面の研修がオンラインに移行されたケースは多くあります。私の研修はオンラインでは行えないので、オンラインでの開催はすべてお断りしました。コロナ禍であっても、対面での開催を続けてくれたクライアントは、感染対策を講じて実施してもらい、感謝しかありません。

感染対策のために、アルコール消毒液や予備のマスク、アクリルのパネルなどを用意したり、新たに空気清浄機を購入したりと、余計な負担をかけることになってしまいました。さすがにコロナ禍では懇親会を行うことができず、クラスの一体感を醸成するための施策がなくなり、少し寂しい感じがしたものです。

コロナ禍が明け、懇親会が復活するかと思いきや必ずしもそうではなく、復活した会社とそうではない会社に分かれました。復活した会社は、研修によって集まった人たちのネットワーキングの重要性を理解している会社です。私は選抜研修しか行いませんので、会社から選ばれし将来の幹部候補者同士を結びつけることには意義があります。

もちろん懇親会のみでネットワーキングをしようということではなく、研修プログラムそのものによって実現することが第一義ですが、懇親会は洋の東西を問わずネットワーキングという観点からは大切なイベントです。しかし、研修を単なる業務としてこなしている会社のスタッフは、こちらから懇親会の意義を説いたとしても、コロナ禍で懇親会をセッティングしなくて済むという「楽さ」を経験してしまったが故に、懇親会を復活しようとしません。

単に手間がかかるということ以外にも、懇親会を行わなければ予算削減ということにも寄与するという、打算的な考えも背景にあるのでしょう。こうした会社は、研修ひいては人材開発を「コスト」と考えていて、「インベスト(投資)」という考えがありません。選抜研修は、とくにこのインベストの極みですので、業務関連の必修研修とはそもそも目的が異なります。参加者は選抜されてきたという自負があるにもかかわらず、それにふさわしい扱いをされなかったとしたら、会社や研修に対する印象は、期待が大きい分、ネガティブなイメージも大きくなります。

たかが懇親会、されど懇親会。事は懇親会に限りません。昼食の弁当しかり。会場で提供される飲み物しかり。開催される会場しかり。本気でインベストする気がないなら、選抜研修など行ってはいけません。中途半端な選抜研修は、そこに選ばれた人たちのやる気を削いでしまうリスクがあることに気づいてほしいものです。

2025年02月08日