言葉癖

人前で話す時など、とくに緊張すると無意識のうちに頻繁に出てくる不要な言葉が言葉癖です。よく聞かれるのが、「まぁ」、「あの」、「えーっと」がトップ3。続いて「やっぱ」、「なんか」などが多く聞かれます。

プレゼンテーション研修では、参加者にプレゼンの実演をしてもらい、改善のためのアドバイスをします。言葉癖を指摘しますと、まったく気がついていなかったという人が多くいます。どうしたら言葉癖をなくすことができるかという質問をよくされます。私からは、一気に直そうとすると話せなくなってしまうので、意識するだけでいいですよとアドバイスします。つまり、自分の言葉癖が出てきたら、「あぁ、出てきたな」と意識するだけでだんだんと減っていくので、まずは意識することが大切です。

人は無意識に行っていることは修正できません。意識下に置くということが肝心なのです。この言葉癖ですが、GEに入ってから日本人が英語を話すときにも、いろいろな言葉癖があるということを発見しました。プレゼンテーションの研修で、「you know」を連発する人がいましたので、「あなたが有能(you know)なのはわかったから、自分であまりアピールしなくてもいいですよ」などとダジャレを効かせながらフィードバックしたこともあります。また、「and then na」を連発した人には、「この研修は安全な(and then na)環境ですから、ご安心ください」などと言ったことを覚えています。

独立してからも日本企業のグローバル研修をしていますが、日本人の経営幹部が参加者に対して英語でスピーチをする場に立ち会いますと、実にさまざまな言葉癖に出会います。ある会社の幹部がスピーチした時に、結構な早口だったこともありますが、一体何を話しているのかわからなくなるくらいすごい勢いのある言葉が、頻繁に英単語の間に挟まっていました。

私には、その言葉が「あんだった」とクリアーに聞こえたのです。一文の中に「あんだった」がたくさん入るものですから、初めのうちは何を話しているのかわかりませんでした。しばらくしてその「あんだった」が、「and that」であることがわかり、それを省いて前後の単語をくっつけるように頭の中で再構成してからは、その人が話している内容を理解できるようになりました。偉い立場になるまで、誰からも言葉癖についてフィードバックを受けることがなかったのだろうなと思いつつ、「他山の石もって磨く」という言葉があるように、自分も気をつけねばと改めて思いました。

2025年02月03日