研修アンケート(2)

次にトレーナーについての評価項目を紹介します。
①適切なペースで研修を進めていたか。
②しっかりとした方法で明確にコース内容を説明していたか。
③あなたの注意・関心を引きつけることができていたか。
④有意義なディスカッションを促していたか。
⑤研修のトピックに関連する事例を用いた説明ができていたか。
⑥ファシリテーターのパフォーマンスは全般的に効果的であったか。

研修アンケートの評価項目に対して、参加者は5点満点で評価を付けます。「ファシリテーターのパフォーマンスは全般的に効果的であったか」という項目に対する参加者の評価点が平均点で4.3点以上ないと、そのコースのトレーナーの資格を失います。

クロトンビルの研修評価では、長年にわたって5段階評価が取り入れられていましたが、研修効果測定に関するグローバル・プロジェクトの提言を受けて、2013年から研修アンケートの評価は4段階になりました。

その理由は、評価の中心化傾向を回避するということです。2010年くらいから、アメリカ以外の世界の各拠点においてクロトンビルの研修を実施することが加速度的に増えていきました。また、それまでクロトンビルの拠点がカバーしていなかったアフリカや南米、ロシア、東欧といった国や地域の参加者も増えました。

国によってはその国民性からか、5点満点評価を行うと、真ん中の3点を選ぶ参加者が特異的に多く見られるというのです。GEの従業員であったとしても、国民性による特性が強く出るのか、物事に対してあまり白黒を付けたくないようです。それではアンケートの意味がありませんので、真ん中の3点という評価項目をなくして、4段階にしたわけです。

研修アンケートの評価点を5点満点にするか4点満点にするかという点については、議論の余地があるところですので、見直しも含めてその導入や変更については十分検討することが必要です。

2024年11月27日