Executive Presence(2)

この実践編のセッションでは、先ほど学んだ経営幹部としての立ち居振る舞いやテーブルマナーなどを実際に練習します。

まずはカクテル・レセプションからです。レストランの入り口付近で食前酒を手に持ち、参加者同士で立ちながら会話をして30分程度過ごします。

食事の用意ができたら、指定されたテーブルに向かいます。

テーブルマナーの講義編では、ナイフやフォークをフルセットで用意して、一つ一つどの食べ物に対してどのように使うかを説明します。

参加者は学んだことを実践する訳ですから、このセッションは参加者一人一人の席に、ナイフやフォークをフルセットで用意できるホテルでしか実施できません。

丸テーブルに6~7人の席を設けますと、テーブルの上にはナイフとフォークがびっしりと並べられることになります。

参加者にはもちろん女性もいます。女性が席に着くとき、席を立つとき、その椅子を引くのは、女性のどちら側に座っている男性の役割か。

塩、こしょうなど、まずはレディーファーストなので、女性にそれらを取ってあげるのは誰の役割なのか。

これらのことはすでに講義で学んだことなのですが、いざ実践となると緊張していて忘れてしまうこともあり、女性参加者の両隣の人同士で話し合いが始まることも(笑)。

フォークとナイフを使うときは脇を締めて、肘を上げない。口の中に食べたものが残っているうちは、次の食べ物を口に入れない。もちろん食べながら話をしない。

西洋社会では当然のこととして家庭でしつけられますが、アジアではそうでもないわけでして。ましてやスーツ姿でネクタイを締めている状態で、先ほど習ったばかりのマナーを実践しなくてはなりません。

講師は参加者の食事中、各テーブルを巡回して正しくマナーを実践しているか、厳しくチェックして回ります。

当然、参加者は緊張感マックスですから、それまで見たことがないような硬い表情で食事をしています。

私も参加者と共にテーブルに着いて食事をしましたが、私も参加者同様にチェックされます。この研修を担当するようになって1~2年は、せっかくの美味しい食事を楽しめたことがありませんでした(笑)。

しかし私自身、このセッションを数年経験して、大変多くのことを学ぶことができたのも事実です。

パンの正しい食べ方、耳の付いたカップに入っているスープの正しい飲み方、使い終わったスープのスプーンの置き方、まだスープを飲んでいると知らせる時のスプーンの置き方、使い終わったフォークとナイフの正しい置き方、スイカの種を口から出すときの正しいマナー(笑)など数え上げればきりがありません。

2026年08月02日