チームとグループ(3)

日本企業では、このチームワークを無意識のうちに行ってきたと思います。

その背景として、文化的価値観、歴史的要因や、社会規範といったものがあり、集団主義的行動様式を形成してきました。

そしてその無意識の慣習は、無意識のままとなり、チームとして意図的にそして科学的に仕事をするということがおざなりになってしまいました。

90年代に入って日本ではバブル経済がはじけ、長期にわたる低迷の時代を迎えます。

アメリカの産業が日本企業の成功の秘訣を学んで息を吹き返していった一方、日本企業はその様子を見てアメリカに学べということになりました。

ところが学ぶべき点を間違えて、古い時代のアメリカ企業のやり方を学んでしまい、個人主義や誤った成果主義を導入するなどして業績を落としてしまいました。

一方、意識してチームワークを取り入れたアメリカ企業は、まさに「鬼に金棒」状態となり、90年代から大きく復興しました。

日本企業は本来自分たちが持っていた強みを忘れ、アメリカ企業の特徴とされる経営手法の表層的な部分をまねしてしまい、混迷の度合いを深めたのです。実に皮肉な話です。

私の研修では、アメリカで研究されたモデルを用いて、チームをどのようにつくり、そして成長させるかについて、リーダーシップの観点から教えています。

日本企業で働く人にとっては、無意識の意識化以上の効果があります。

残念ながら日本では、こうした「モデル」や「フレームワーク」がなかなか開発されません。

拙著でも紹介したように、チームづくりにはGRPIモデル、チームを発展・成長させるためにはタックマンモデルが最適です。

もちろん、こうしたモデルだけ適用すればすべてうまくいくという訳ではありません。

個人やチームが働く環境、すなわち組織の風土や文化にも注意を払わなくてはなりません。

これもまた残念なことに、組織風土や文化の醸成や刷新について、日本企業はあまり注力してこなかったように思います。

2026年06月16日