自転車操業(2)

私の英語リスニング力のなさによって、オーストラリア人の英語が聞き取りにくいのだろうと長年思っていました。

ところが、ニューヨークのクロトンビルのキャンパスで開かれた、あるリーダーシップ研修のトレーナー資格認定試験に参加したときのことです。

アメリカ人のマスタートレーナーが、トレーナー候補者たちにまず自己紹介を求めました。

メルボルンから来たクロトンビルの同僚が、オーストラリアから来たことを含め自己紹介したら、「自分はオーストラリア人の英語を聞き取るのが苦手だ」と言ったのです。

アメリカ人でも聞き取るのが苦手なら、私が聞き取れなくてもおかしくないなと、変に安心したのを覚えています。

さて、メルボルンでのプレゼンテーション研修の参加者の実演で、ある参加者が「バイシカリー」という言葉を頻繁に使いました。

特定の言葉を頻繁に使った場合、そのことを「言葉ぐせ」として指摘しなくてはならないのですが、「バイシカリー」の意味がわかりません。

MBTIの直観タイプ「N」である私は、脳内で連想ゲームが始まり、「バイシカリー」は「バイシクル」の副詞かなと思いました。

「なるほど、自転車の副詞で自転車操業か。うまいこと言うものだな」などと数秒の間に変に納得してしまったのですが、それでは彼のプレゼンの前後の文脈と合いません。

そうです、「基本的に」の「basically」の「a」をアイと発音していたのです。dayも「デイ」ではなく「ダイ」と発音します。

「a」を「アイ」と発音することをすでに知っていたのですが、いざ直面するとパッと思い出せないもので、とんだ勘違いをしてしまいました。

それ以来、クイーンの「バイシクル・レース」を聞くたびに、この一件を思い出しています。

2026年03月08日