ある医療・衛生用品メーカーの医療機器事業部門の研修をしたときのことです。全国の拠点を訪れて、約350人の管理職に研修を行いました。
全般的な印象として、感情表現が乏しく共感能力も低くてサイコパシーが高めだなと感じました。
その事業部門は、主に外科で手術等に用いられる製品を扱っていました。彼らが相手にする顧客は外科医ということになります。
外科医は、サイコパスが多い職種ランキングで上位に挙げられます。通常の共感能力を持っている人でも、外科医を続けると共感能力が下がってしまいます。
アメリカでは、共感能力が低いままでは社会生活に支障をきたすということで、外科医の共感能力を向上させる教育を行っているということです。
私のクライアントである病院の研修をした際、参加者に外科医が何人かいたので、日本でも同様に教育なり研修はされているのか尋ねたところ、そうしたものはないということでした。
共感能力が低い人に対しては共感的行動や表現を抑制し、逆に共感能力が高い人には共感的行動や表現を高くアプローチしないと受け入れてもらえません。
一般に共感能力が低くなっている外科医に対して営業活動を効果的に行うためには、上述の事業部門の人たちは、共感的行動や表現を抑制してアプローチすることが求められます。
外科医と対面するときに共感的行動や表現を抑制するということが日中の主な時間の過ごし方になりますと、その他の場面でもそうした行動や表現が日常化してしまいます。
その事業部門の研修をしたときに感じた参加者に対する印象の原因がわかった私は、すべての研修を終えた後に開かれた人事部門の責任者らとの会議で、そのことを伝えました。(続く)