そのうち、私がその人とどこで会ったのか会話の展開の中でわかりました。その人は、約8年前に私が講演を行った会場にいたということです。
講演後の懇親会でその人と話をしたのかもしれませんが、私にはその記憶がありません。
その人は自分のことを覚えていて当然と考えていたのかもしれませんが、申し訳ないのですがこちらは思い出せないままでした。
社会人としてのマナーがきちんと身についている人は、相手が自分のことを覚えていないかもしれないという前提で、自分から名乗ります。
そしてどういう場面でこちらと話をしたことがあるかなど、知り合ったきっかけなども話してこちらの記憶を呼び起こしてくれます。
後でその人のことをネットで調べましたら、ある業界ではちょっとした有名人のようでした。その人は自分から名乗る必要はないと考えていたのかもしれません。
私は日頃、ご無沙汰している人に会うときは自分から名乗るようにしていますが、GEにいたときは、ご無沙汰していなくとも、そして直属のライン以外の人の場合はなおさらですが2つ以上上位職位の人と再会したら名乗るようにしていました。
ですがGEのエグゼクティブは、顔と名前を覚えてくれていることが多く、こちらが名乗る前に「ハーイ、リッキー」(相手が覚えやすいようにGEでは英語名をリッキーとしていました)と呼びかけてくれました。
私を知っているという知人の知人のおかげで、名乗られないと困ることを再認識しましたので、自ら名乗ることの大切さを胸に刻み込んだ次第です。