人材開発担当者のコンピテンシー(3)

人材開発担当者としてのコンピテンシーについての研究は、成人教育者のコンピテンシー研究がなされ始めた1930年代まで遡ります。

その後多くの研究が蓄積されてきましたが、私が研修担当者の養成で使用するモデルは、Knowlesの考えに基づくものです。

彼は成人教育者のコンピテンシーとして、①成人教育の組織における方針、目的、プログラムの立案、②成人教育プログラムの組織化と経営、③特定の成人教育の役割において必要な特殊機能の実行という3つの領域に関連する8つのコンピテンシーを特定しました。

また、1960年代になされたRoot & Robertsの研究で現代の研修担当者のコンピテンシー・モデルに繋がる原型が見えるようになりました。

彼らは①マネジメント・コンピテンシー、②トレーニング・コンピテンシー、③一般的なコンピテンシーの3つの領域について、12のコンピテンシーを掲げています。

1980年代には、McLaganが①テクニカル、②ビジネス、③対人関係、④知的なものの4つの領域について、延べ35のコンピテンシーを特定しています。(続く)

2025年11月03日