④ストイットとマーカーが指定したものと違う
ポストイットは研修ツールでは欠かせないものです。ご承知のようにさまざまな大きさや色のものがあり、用途によって使い分けると効果的です。
研修ではチーム討議をよく行いますが、いきなりチーム全体で議論を始めるというのはあまり良くありません。チーム討議の議論のために自分の考えをまとめることそのものが、良い思考の訓練になります。
まず、個々人が自分の考えをまとめ、そしてチームで討議するというのが王道のやり方です。その際、個々人の考えをまとめて、その後チームメンバーと共有するのに適しているのがポストイットです。
ホワイトボードに貼りだしたメンバー個々人のポストイットを、共通するもの同士で分類したり、順位付けしたりするのにも、ポストイットは効果を発揮します。
自分の考えをまとめて簡潔に表すのに最適な大きさのポストイットがあるので、こちらはその大きさを指定するのですが、これも言うことを聞いてくれない担当者がいます。
ポストイットならどれでも同じだろうという考えなのでしょうか。あるいは経費節約のために指定したサイズより小さいものを購入したのでしょうか。
おそらくその担当者は、今まで研修や会議では、ホワイトボードに直書きしかしたことがないのでしょう。
ポストイットの色も、赤・青・黄色を討議目的や内容によって変えるのがファシリテーションの原則です。色が持つ効果についてもほとんどの人が無頓着です。
またマーカーも大切です。サインペンではなく、裏移りがしない水性のマーカー、例えばプロッキーが適切です。
サインペンですとペン先が細くなっているので、ポストイットにたくさんの文字を書くことができるのですが、プロッキーですと芯が太いので多くの文字を書くことができず、表現が簡潔になります。
ポストイットなら何でも良いのだろう、ペンなら書ければ良いのだろうと、こちらからのリクエストを軽視されますと、研修の効果性が落ちて困ってしまいます。(続く)