私のクライアントの研修事務局の人たちもさまざまで、高い問題意識を持って仕事をしている人もいれば、逆にそうではない人もいて、後者の場合、実に残念な思いがします。
そうした人とのメールでのやり取りは極めて事務的なことに終始するわけですが、Webミーティングによる打ち合わせの際には、押しつけがましくならない程度に教育的な時間を作るようにしています。
当方の講師費は、事務局の教育費込み、と勝手に考えておりますので(笑)
人材開発のスタッフは、本当に「紺屋の白袴」になりがちです。従業員の学びを提供する担当者である人材開発スタッフが、自らの学びに消極的であってはなりません。
残念な人たちは自分が社内外の研修を受けることが少なく、そうした人たちは人材開発の仕事も単に「こなしている」だけになってしまいがちです。
そうした担当者は研修ベンダーにすべて丸投げしています。開講の挨拶や事務連絡、オリエンテーションは言うまでもなく、懇親会の会費集めまでベンダー任せ。
研修の参加者から、自社のスタッフは何をしているのだろうと疑問の目を向けられてしまうかもしれません。そうしたことが続きますと、人材開発担当の社内における存在感は、ますます低くなってしまいます。
そうした「こなしている」だけの人が担当する研修は、つまらないものになることは必至です。そして、つまらない研修を受けさせられてきた従業員は、「研修はつまらない、役に立たない」ものと刷り込まれます。
ですので、そうした企業の研修の「参加者」は、受動的な態度の「受講者」になってしまいますよね。
また、参加ではなく受講してしまう態度が表すように、自己の成長について貪欲さに欠けるのが日本企業の従業員の特徴であると思います。
グローバル研修をいろいろな会社で行っていますが、世界中から集められた参加者のうち、日本人が最も学習意欲に欠けるというのが、そうした研修のお決まりになっています。(続く)