人材開発部? 教育研修部?

そこまで細かいことにこだわらなくても良いのではないかと、
自分でも時々自分に対して思うことがありますが、やはり言葉は大切です。

名は体を表すとはよく言ったもので、組織や部門の名前は、そのドメインを定義してしまいます。
また本来は、こういうことをしようと決めた上で名前をどうするかと決めるのが筋ではありますが。

多くの会社には人材開発部(課)という部門(課)があります。では実際に何をしているのかと言えば、研修の企画・運営がほぼ100%。こういう部門は、潔く研修部とか研修センターというように名称を変えるべきです。そこに所属する人たち自身が、何に焦点を当てるべきかがはっきりします。

20年くらい前までは、研修部や人材教育部といった名称の部門が結構あったのですが、私の記憶によれば、バブル景気の始まり頃から人材開発部、あるいは「人財」開発部といった名称が多くなったように思います。

自分たちのなすべきことは単なる研修ではなく、研修を手段として人材の能力を高め、ひいては組織能力を高めて会社業績の向上にインパクトを与える。

単に1-2日の研修だけではなく、多様な仕組みによって人材の「能力」を開発することが自分たちのミッションであって、研修によって知識やスキルを付与するだけではない。だから人材開発部なのだ、というのが当初のドメイン定義の本旨であったはずです。

ご自分の部門が行っていることを英語にしてみたとき、果たしてそれは、
Human Resource Developmentなのか、Learning & Developmentなのか、Trainingなのか、
一体何なのか再考してみるのも大切ではないでしょうか。

2024年04月14日