自分のキャリアのピーク(山頂)をどのようなポジションに、どのタイミングで到達するのかをあらかじめ計画するのはもちろんのことですが、その後の麓までの下り経路をどのようにデザインするのかも大切なのではないでしょうか。
キャリアなど計画しても、その通りに行くはずがないから計画しても無駄だ、という意見もあるでしょう。
計画したキャリアの到達点を見て働くのではなく、目の前のことに一生懸命に取り組むことが大切なのだと言う人もいます。
こうした足下から今の延長線上で帰納的に思考する傾向が強いのが日本人の特徴です。
この思考法では、現状を維持しながら少しずつ努力を積み重ねて進化を目指すので、安定的ではあるものの進化に時間がかかります。
さらに危険なのは、目指すべきゴールを意識しないと、環境変化によっていつの間にか到達すべきゴールが変わってしまっていることがあるということです。
あるいはゴールに向かって努力を積み重ねていると思っていても、少しずつ違った方向に行ってしまっていたなどということになりかねません。
これでは気がついたら中高年になってしまい、もうどうにもならないということになっては取り返しがつきません。(続く)