アクションラーニングについて考える(1)

多くの企業研修で、アクションラーニングが導入されています。このアクションラーニングをリーダーシップ研修に導入して成功させたのが、GEのクロトンビルです。

その方法を世界中の企業がベンチマークして、世界に広がりました。私も、GEに入社する前に働いていた会社で、アクションラーニングを取り入れた研修をしていました。実際、GEに入って「元祖アクションラーニング」を企画して運営する立場になってわかったことは、アクションラーニングを実施する狙いが他の企業とは異なっていたということでした。

いろいろな情報を収集してGEでやっているらしい、というアクションラーニングの方法論を真似しても、あくまで方法論を真似するわけですから、その神髄までは真似することができません。

アクションラーニングの狙いは、一般的に大きく3つあると思います。第1に、思考の訓練です。出されたテーマに対して解決策やアイデアを提案するために、アクションラーニングによって知恵を絞るプロセスで、創造的思考や論理的思考といった思考力を鍛えるというものです。

第2に、現実にある問題解決や課題達成をするということです。ケーススタディーのように他社の事例を取り上げるのではなく、実際に自社が抱える問題や課題について取り組むことによって、それらを解決しようとするものです。

第3が、学習フェーズの学び(知識)を実践で応用できるスキルに落とし込むということです。研修で学んだことを単なる知識にとどめないため、アクションラーニングを通じてスキルレベルに定着させるのです。(続く)

2025年04月19日