私が設立事務局を担当した日本人材マネジメント協会という人事のプロフェッショナルで構成する組織があります
。2000年に正式に設立しましたが、その前の約1年間の準備期間がありました。人事の分野で著名な学識経験者、そして日本企業および外資系企業の人事・人材開発責任者のリストをつくり、1人1人訪ねて協会の趣旨を説明し、準備委員会の委員になっていただきました。
この協会は、世界90カ国以上の協会で構成される世界人事管理協会連盟(WFPMA)の日本代表組織なのですが、世界連盟が1976年に結成されてから20年以上、日本からの加盟がないことに対して、当日の世界連盟会長は大きな問題意識を持っていました。
実は私がこの協会を設立するまでに、日本では3つの組織が設立を試みましたが、うまくいきませんでした。私はその話を知ってプレッシャーも感じましたが、日本で1人しか経験できない貴重な機会と捉え、絶対に協会を設立してみせると意気込みました。
設立準備委員会の委員への就任を依頼するために外資系企業の人事責任者を訪問した際には、それぞれの企業の本国では多くの人事スタッフたちがその国の協会のメンバーになっていて、プロフェッショナルとしての知識やスキルを磨いているということを聞かされました。
日本においてもこうしたプロフェッショナル組織によって、人事の専門職を育成していくことが、日本企業のグローバル化には欠かせないということを痛感したことを良く覚えています。
(続く)